高橋、築地市場で働いていたときに
物と人が外側から内側へ一方向へ無駄なく流れる
仕組みになっている事に気が付きました
市場の案内図をみたら扇の形をした野球場だったので
平面図に入荷から出荷までの導線をピンクで記してみました
と言う事でここからは【扇型の築地球場】として話を進めます。
扇の一番外側は桟橋で船から冷凍マグロ等の荷下ろしをしており
時折り東京都の水産高校の実習戦なども停泊していました。
マグロなどの大型魚介類が荷揚げされる場外の外は隅田川です。
これは正しくサンフランシスコ ジャイアンツの場外を彷彿とさせま…
全国/海外から来た各種海産物は場外の待機場で一旦一列縦隊に並べられて
すぐ内側の「外野の観客席」と言う【競り場】↓へ移されます
仲卸し業者が競り落としたは更に内側の売り場【外野 右/真ん中/左】で販売します
写真手前のコンクリ側が競り場(2階建てになっていて上には事務所や銀行もある)
そして奥に看板が見える↓掘立て小屋のある列が仲卸しの売り場です
野球で言う【外野】の位置↓に仲卸しの売り場が広がっています
仕入れ(買い出し)人は売り場でその都度買った商品の置き場を伝えながら
順序よくマグロ、イカ、アジ、など必要な魚介類を買い進みます
仲卸店は買ってもらった商品を↓購入者の指定する【置き場】へ配達します
【置き場】売り場より更にひとつ内側、野球で言えば内野の位置
置き場には管理人が居て運ばれて来た商品を効率よく整頓します
通称「茶屋」↓と呼ばれており地番号が大きく記されています
買い出し人は自分の茶屋に荷物が集まるまでの時間、食事など休息を取ります
そして荷物を積んで築地を出発する正門がホームプレートの位置になります
【茶屋】の柱に「昭和4年竣工」と記されていたのを見て気が付いたのは
外国人観光客に見つかってから外人によるトラブルが多発していく状況です
それまでは見知らぬ人々が数えきれない数の荷物を置いて行くのに盗難は皆無
市場の場内放送から日に2度は流れて来る「○○商店でウニとサザエを忘れたお
客様 正門の派出所で預かっています」と言うアナウンスを聞く度に「此処にゃ
お魚くわえたドラネコ なんか居ね〜よ」って歌ってたのを思い出します
築地市場は人間性と的確なルールに基づく確かな信頼関係で築かれていたと